「かのーん!用意はできた!?」
「うーん、ねえ、あのピンどこー?」
「知らないわよ!!昨日のうちに用意しときなさいって言ったでしょう!」
「…あ、あった!お母さん、もう出れるよ!」
「じゃあ車行くわよ!ガスよし、電気よし、戸締りよし。」
「財布よし、携帯よし、服装よし。出発!」

いつもより3時間ほど早く起き、旅行気分でテンションが高くなっている少女、花音はこれから始まるなにかに希望を託し、キラキラと目を輝かせた。