それでもずっと
跳び続けられるわけでもなく
優里香にも飛べないトキがきてしまった


助走をつけながら走り、
棒を跳び越えようと脚を
上げながら跳んだが棒と共に
マットの上に落ちてしまった


優里香は公平くんに見られたかも
しれないという恥ずかしさで
顔が熱くなった


しかしそんな心配は
次の光景で一気に安心と
悲しさに変わった


振り返った優里香の目に映ったのは
こちらに背を向けて他の女子と
楽しそうに話す公平くんの姿だった