「あれ!公平!」

「へっ?」


奈緒が指差した先には
こちらに向かってくる男子がいた


その男子を見た瞬間
優里香は今まで感じた事のない感覚に
襲われた


胸がつまる

息が苦しい

もっと見ていたいけど
自分の事は見られたくなくて
今すぐにでも逃げ出したくなる感じ


心拍数が上がり、めまいさえした