その声に振り向くと数人の女子たちが

私を睨んでいた

「音葉、どうした?」

思わず立ち止まった私の顔を諒ちゃんが

のぞきこんでくる

『…なんでもない』

「そうか、何かあったら言えよ」

『うん』

諒ちゃんはてを繋いでいない方の手で

頭を撫でてくれた

「教室まで送る」

そう言って再び歩き出した私に

さらに強く視線が向けられる