いつまでも続く一方的な遊びに、とうとうマスターは口を開いた。



「もしも君が虚無の行為でしかこの世界を埋められないと思うのなら、

私はそれを『否定』しよう」



さあ、既に魔法はかかったよ。


ぴたりと止む行為に
からんと消ゆ凶器に


空になった手を見つめる4番目は至極つまらなそうだ。

それでいて、「みつけた」と荒れる店内の中を突き進み、カウンター越しにいるマスターへグッと顔を近づける。



「やっと、僕は、消えれるんだ」



『死ぬ』ではなく『消える』
『消える』ではなく『消えれる』