「……わ、きれい!」


 私は、とある白壁の家の前で足を止めた。

 広い庭は新緑の木々で溢れ、沿道を歩く人々の目を楽しませるかのように、道に沿って色鮮やかな花々が植えられている。


 その庭の主役は、色とりどりのチューリップだった。


 丁寧に手の入れられた見事な庭に、私は足を止め、しばし見入ってしまった。