「せん…ぱ…い…?」


だんだんと、顔が近づいてきて
頬に温かいものが触れた。


「じゃあ、放課後…迎えにいく。」


固まったままのあたしを置いて、先輩は校舎へと去っていった。


感触のあった頬に手を当てて…あたしはチャイムが鳴るまで校舎の前で立ち尽くしていた。



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「しーおーんーっ♪」


いつもより1トーン高い声を出してあたしを呼ぶ浬夢(リム)。


「…なっ…なに…?」

「浬夢、見たんだからぁ♪」

「…?何を?」