「まりあちゃんーっ、そろそろ始めるからスタンバッテねーっ」 「はーい」 ADの人に声をかけられ、元気に返事をする。 そして呼ばれた方へ行こうとした時だった--- 「まりあちゃん」 スッカリ忘れていました。 敦さんの存在--- 夢の中の出来事を振り返っている間、この人はずっと私を見ていたの? 歩き出そうとした私の腕をシッカリと握った敦さんが、ニッコリと微笑んだ。