…俺、もしかして感じ悪かった?




心配になった俺を気にする事なく、兄さんは人魚の頭をソッと撫でる。




「アラン…。この子は口が聞けないんだ」




あぁ…、




全ての人魚ってやつはきっと、話せないのか?




そう勝手に思い、俺は頷いた。




ってあれ?




この子には足が二本ある…、という事は人魚ではない?




そう思ったものの、それでもあの日に見た人魚はこの子だと思っていた。