二人はとても楽しそうに…、 幸せいっぱいの表情を浮かべているからきっと、仲の良い恋人同士なのだろうというのはすぐに分かった。 分かるからこそ…、 心が痛くてたまらない--- 胸が苦しいよ。 二人の姿を見ていられなくて、体ごと二人とは反対の方向に向けた。 「まりあちゃん、そんなに裕也さんが好きなの?」 「………」 なにも答えたくはなかったから、敦さんの問いには答えず俯く。