みう side


わたしが、まおを嫌いになったのはいつからだろうか


妬ましい、そんな汚い感情で嫌いになった

可愛くて、天然で、周りが明るくなる笑顔で笑う。

それによって、惹かれてる男がいることに妬ましく感じていた。


─────


「ねぇ」

「どしたんやー?こんなとこに呼び出して。」

呼び出したのは、やまねん。

「あんたさ....」

「ほんまどーしてん?」

「まおの事好きでしょ。」

「??!!!」

図星だったのか。
顔が真っ赤になって、俯いてしまった。


「わかりやすすぎ。」

「な、な、なんでわかったんや」

「あんなの見たら、誰だってわかるわ」

やまねんの、瞳をじっと見つめる。

「ここで、凄くいい話があるの」

「な、な、なんや..?」

「まおが好きなのは、田中だよ。」

「っ....!」

「そこで、よ。
まおは、私には弱い。わたしが、田中を好きで付き合いたいから協力して、と言ったら
あの子は自分が田中のことが好きだって気持ちに気付いてない。
だから、あっさり協力してくれる。
そこで、わざとまおが自分の気持ちに気付くようなことを私がするの。
そこで嫉妬して心苦しくなってるところを、やまねんが慰めたら?
どうなると思う?」

「…」

「きっと、まおはやまねんに惚れるよ....
どう?いい話じゃない?」

私はすごく今悪いことを言っている。
やまねんも、驚いて動揺している瞳をしてる。

「でも、そんなハメるみたいなこと
俺にはできへん...
そもそも、なんでそんなことすんねん」

「田中も、まおのこと好きだよ
わかる?お互いが気持ちを伝えあったら、やまねんはまおと
...幸せになれない」

「......」

「わたしは、やまねんに幸せになってもらいたいの。」

「わかった.....」


わたしたちは、ひどくひどく深いところに墜ちていくだろう

覚悟をして、手を組むことにした。