陽は沈み明るかった空は群青色に染まりだす。
東の山の隙間からは、満月とは程遠い欠けた月が姿を現した。
点々と点る街灯が暗い夜道を照らす中、宿のある一室にはレグル達3人の姿。
クレアをもう1つ借りてある隣の部屋へと運んだ後、3人は自分達の身に何が起きたのか話をする為此処に集まっていたのだ。
「ハァ……」
煙草片手に溜め息を吐くレグル。
窓辺に肘をつき手に顎をのせる彼は考え事をしているのか、夜空に昇り消えて行く煙を1人静かに見つめいた。
ソファーに腰掛けるシェイラは疲れが出たのか何時の間にか眠りにつき、穏やかな寝息をたてている。
紅茶を煎れていたジークはそんな彼女に毛布をかけ、優しく微笑むとそっと肌理の細かな頬を撫でた。