「けい、た……」



改札口の外に、黒いジャージを着た慶太がいた。

慶太はポケットに手を入れて、こっちを見ている。




「あ、あったあった!」

「…ったく、人騒がせだな(汗)ごめん歩夢、待たせたね」




切符が見つかったらしく、おじいちゃんたちは改札口を目指す。




「あれ?慶太か!?」


おじいちゃんが、慶太の存在に気づいた。



「あら慶太!?気付かなかったよ〜」


おじいちゃんの言葉で、おばあちゃんも慶太の存在に気づく。

そして改札に切符を通して、2人は慶太に近寄った。




「よう」

「よう!風邪はもういいのか?」

「うん」


先に慶太に声をかけたのはおじいちゃん。

私はその光景を見ながら、ややスロー気味に切符を改札に入れて、3人の元へ…