「明日の…昼、そこの公園で、12時に待ってるから」


彼は一層微笑んだ。


やっぱり…蒼太そっくり。






「ねえ」


彼に話しかけられて、我に返った。

彼の目は、真っ直ぐに私を見ている。


私だけを、見ている。








「…君の願いは、何?」






「……え?」






私は何も言えなかった。

彼も何も言わなかった。



雨音だけが、私の耳に響いていた。