「…奈央?どうしたの?」 「…お母さん…」 リビングから心配そうに顔を出すお母さん。 その顔を見たら、なんだか安心して… 涙がこぼれそうになった。 「…優也くん、退院したらしいわね 良かったじゃない」 「…うん…」 優也… 私、なにしてるんだろう。 優也とだって…このままじゃいけない。 シロも、そのことをわかってるから…あんなことしてくれたのに。 「…ねえ、お母さん」 私はゆっくりと口を開いた。