「ふーん、そうなんだ」


それだけ聞くと、シロはまた歩き出した。


…転んだことへの、照れ隠し?

そう思うとシロが可愛く見えて、私は微笑みながらシロについていった。


「ナオ、そういえばね」

「うん?」


「優也、家に帰ってきてたよ」


その言葉を聞いて、私はまた…立ち止まった。


「今日は両親共いないみたいだし…話をするなら今日じゃない?」


…そのために、シロは今日私を呼んだんだ…


「………よそれ」


拳を握りしめる。



私は地面に落ちていた石を拾って、シロに向かって思い切り投げた。