結城の、元カノ。

頭の中をぐるぐると回るのは、結城の表情。


朝、学校で周りが文化祭ベストクラスの話題でいっぱいの中、その話に混ざる気にはなれなかった。


「…憂、元気ない?」

「柚希…」


心配そうに私を見つめる柚希。


この気持ちを共有して欲しくて、口を開きかける。


…けど、この事は言ってはいけない気がする。