その日 初めて
高也の家に泊まった
高也の家は 陸とは違って
普通の家だった
着飾っているのような家でもなく
散らかってる家でもなくて

でも 高也のマンションから見える
明かりの灯り灯りは
ひとつひとつの明かりが
綺麗に見えて 切なさを描いてる
高也も この景色はいいだろうと
また 優しい笑顔で問いかけた



暗い部屋
星が見えない月の光の下で
本当に小さな明かりが灯るこの部屋
静かに 快感を味わって
静かに この場を終わらせて
高也の存在の愛しさに依存してしまった


ねぇ、高也



あたしは 貴方の何だったの
















高也のピアスが
閉じたあたしのまぶたに落ちてきた

「おはよう」

『おはよ、これ高也の?』

「そう ありがとう」

『高也 これ いつも付けてるよね』

「よく見てるね
これ 貰ったっさね」

『いいなぁ あたしにもなんかちょうだい』


高也は そばにあった
クロワッサンを あたしの口に
差し出して

「はい、あげる(笑)」



馬鹿にしてくる高也
うざいってばっか思うけど
いつもの優しい表情や
甘く冷たいこの声や
柔らかく綺麗な肌が
愛しい