お昼休み


「くっそう〜」
「まあまあ、泣かないでよ」

窓際の席に突っ伏して愚痴っているあたしを、
友達がぽんぽんと頭を撫でて慰めてくれている。


「しかし、あんたが真面目な理系くんを好きになるなんてね。
一体どこに惹かれるんだか」

からかった口調で友達は言った。


「うっさい。あたしの好みがあんたに分かってたまるか」

顔を上げ、友人を見上げる。

「そう怒らないで、

…あ、おーい!」

友人は教室の入り口の方を見て手を振った。


体を起こして座り直し、
あたしもそちらを向くと

友達のイケイケ彼氏が
さわやかな笑顔で入って来たところだった。