市立帝都高等学校、そこはあの帝都駅を真っ直ぐ進み、みどり公園を右に曲がり、珈琲漂うカフェを右に曲がったところにある。
生徒の殆どは黒髪で馬鹿みたいに紺のソックスを上まであげて履く真面目ちゃん。
私、赤梨凛も勿論真面目ちゃんの仲間だ。
変に目立ってただでさえ怖いクラスメートにいや、生徒会長に度の強い黒縁眼鏡の淵をくいっと人差し指で持ち上げられでもしたら……!
考えただけでもゾッとしてしまう。
目立たず、ひっそりと真面目ちゃん達と同化して高校生活を送りたいのだ。
無事に学校に到着した私は素早く上履きに履き替え、教室へ向かう。
「おはよう」
教室に着いた私はスクールバックを机の上に置き、隣の席の杏奈に声を掛ける。
「あー、おはよ」
杏奈は忙しそうに睫毛をビューラーであげて「デラックスボリュームマスカラ」を睫毛に塗りたくっている。
杏奈はこの学校では珍しい茶髪の生徒だ。別に校則違反なわけじゃないけど、生徒会長を恐れてか、誰も皆目立たぬよう過ごしているというのに。
勿論メイクをするのも杏奈くらいだ。
だけど杏奈曰く「そんなどうでもいいことで女捨てたくないっつーの」らしい。
生徒の殆どは黒髪で馬鹿みたいに紺のソックスを上まであげて履く真面目ちゃん。
私、赤梨凛も勿論真面目ちゃんの仲間だ。
変に目立ってただでさえ怖いクラスメートにいや、生徒会長に度の強い黒縁眼鏡の淵をくいっと人差し指で持ち上げられでもしたら……!
考えただけでもゾッとしてしまう。
目立たず、ひっそりと真面目ちゃん達と同化して高校生活を送りたいのだ。
無事に学校に到着した私は素早く上履きに履き替え、教室へ向かう。
「おはよう」
教室に着いた私はスクールバックを机の上に置き、隣の席の杏奈に声を掛ける。
「あー、おはよ」
杏奈は忙しそうに睫毛をビューラーであげて「デラックスボリュームマスカラ」を睫毛に塗りたくっている。
杏奈はこの学校では珍しい茶髪の生徒だ。別に校則違反なわけじゃないけど、生徒会長を恐れてか、誰も皆目立たぬよう過ごしているというのに。
勿論メイクをするのも杏奈くらいだ。
だけど杏奈曰く「そんなどうでもいいことで女捨てたくないっつーの」らしい。