ＦｏｒＤｒｅａｍ

だめなはずがない。
なぜなら私も隼人くんが好きだから。

でもこんな私が貴方に釣り合わないに決まってる。


このまま黙るのはだめだと思い、ゆっくりと口を開いた。

｢私ね、1年前の失恋から男子が信じれなくなった。初恋だったの。本気で好きだった。
でも、簡単に裏切られちゃったんだ。信じてた彼に。それから人を好きになるのが怖くなったの。誰かを好きになったってまた傷つくだけだろう。って。
純粋な恋愛に憧れていながらも恋をすることじたい、おそれてた。｣

初めて本当のことを誰かに話せた。初めて悩みを誰かに打ち明けられた。


隼人くんが言った。
｢それは違うよ、間違ってる。｣

｢えっ？｣

｢確かに簡単に浮気したり、裏切ったりする男はいる。でもそんな奴らばかりじゃないよ。俺は違う。俺はお前を傷つけたり絶対しない。｣

そう言って私を優しく包みこむように抱き締めた。


彼なら信じてもいい。
もう一度、恋をしよう。


茜色に染まった空が私たちを照らした…