それに、転勤が決まるたび私は父をせめていた。
なぜならまた最初から友達をつくらなければならなくなるからだ。せっかく仲良くなってもまたしばらくして転勤が決まれば転校しなければならない。辛かった。
だから私に親友と言うものが存在しない。心から本当のことを言える人もいなければ悩みも打ち明けられる相手すら存在しない。


もしかしたら生きて行く上で必要ないかもしれない。
その時私はそう思っていた。