トン、トン、トン、トン




誰かが階段を降りてくるような音がした。





「起きたのかなぁ?」



トーストをオーブンにいれたまま階段のほうへいく
すると



彼がいた

よく見ると繊細で上品な顔つきをしていた。シャープな輪郭も凄く美しかった








「あっ起きたんだ。……え〜と初めまして桜井結衣といいます…」




「ここどこ?なんで俺こんなとこにいるんだろ…」




自分でも説明がつかない


でも

わかる範囲ではなさなければならない



「ここは私の家です
カラオケBOXにいたら貴方が落ちてきて……傷だらけだし、私にしか見えないみたいで……一応連れて来たんですけどダメでしたよね?」





彼は困った顔をすると思ったのだが




ニッコリ笑って



「ありがとうユイちゃん」


といった


そして私に









キスをした










「ッッ!!な、なぁ〜」





呆気なくファーストキスを奪われてしまい、私は咄嗟に彼を突き飛ばしてしまった。