最初は今の状況が飲み込めなかったのか、ぽかんと口を開けてただその場にたっていた。
しかし、私を見つけた。
そして、その場にうずくまった。
「やっ……誰?………思い、だせない……いやぁ…わかんないよぉ………」
その声に気付いたのか、今まで小さく泣き声を漏らしていた王の気配が立った。
少しずつ、ニア女王に近寄り、しまいには駆け足になりながら彼女の元へと向かって行った。
だが、王がつくまえにニア女王は立ち上がった。
そして、
叫んだ
「う、いやぁぁぁぁ!!!」
髪を掻きむしり頭が痛いと叫ぶ。
その叫び声がピタリと止むにはそう時間はかからなかった。
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