「あっ!」
倒れるイアを支える。
完全に気を失っていて、私が座らせようとしてもびくともしない。
なら……
「おじさん……どうしてイアを信じてくれなかったのですか?」
私は王に話しかけた。
「本当に悪かった……すまない……」
きちんとした解答になかなかならない。
そんなときだった。
部屋の外からぺたぺたと裸足の人の足音が聞こえてきた。
慌てて耳をすまし、気配を感じようとするが足音以外に聞こえるものはないし、気配は三種族のどれでもなかった。
匂いも嗅いだことのない柔らかいフローラルの香りがしてくるだけで、全く誰だかわからない。
「ここに私達以外に誰が?」
ボソッっと呟いてみるが、王に伝わるわけがなく
ついに足音は扉の前に来ていた。
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