「ニアが憎んでいないから何だ。ニアをあんな風にしてしまった原因がイアにあることには変わりがないだろう。」
王は私のことにはあまりいかりを感じていないらしい。
ただ一心に愛する人の仇をとろうとしているらしい。
しかし本当に話しが掴めない。
ニア女王は一体今、どんな状況に置かれているのだろうか?
「ではどうしたらイアを許してくれるのですか?」
「ニアを元に戻すことができたらだ。」
王は冷たく言い放つ。
「まあ、あやつには不可能なことだろうがな……」
そして王は目を近衛の兵へと向けた。
すると、兵達はよってきて『失礼……』と呟き私達を脇から抱え込んだ。
「キャッ」
どうやら外へと連れ出すつもりらしい。
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