と、そのときだった。



「貴方達、ここから立ち去ったほうが身のためよ。」




低いはっきりとした女の人の声が私達にかけられた。


「え?」



「ここにいれば悪いことしか起こらないわ。」




深いフードのついたローブを纏い、隙間から栗色のブロンドの髪を覗かせる
女がたっていた。




「あなた、誰なの?」



「私は流れ者の占い師。」



「占い師だって?」




イアが聞き返す。



「そう。長い間生きてきたけど、貴方達のような不幸な運命を背負った人を見るのは始めてだわ。



良くないことが起こるわ………。」





「それじゃあ。」




彼女それだけいうと去って行ってしまった。