「イアー、まだつかないの?」



シルヴィアのくちから思わずこんな言葉が漏れた。




馬車に乗ってかれこれ5時間


イアが飛んでいくのを頑なに拒否した意味が分かった気がしてきた頃である。




「もう見えてきたよ。」



「えっ、どこ?」



「ほら……」






イアが指差す先には町があった。


お城を中心として周りを何にもわたりいえや、店が取り囲む

壮大で見たこともないような町だった。




遠くからでも只の町ではないことがわかる。