まさに危機一髪。
危なかった……
じゃなくて!
これからどうしよう?
今は10月の下旬。今日は特別に寒くて、鳥肌が立ってきていた。
ガチャ
「?」
私はゆっくりと後ろを振り向く。
そこには当時憧れていた、佐々木先輩が立っていた。
佐々木先輩の部屋は隣だったらしい。
「どうかしたか?」
低くて胸に響く声。
私が返事をしないでいると佐々木先輩の視線が部屋へとうつった。
「ダメッ!」
止めた時にはもう遅く、彼は見てしまっていた。
顔を赤らめこっちに向き直る彼。
そのあと佐々木先輩はあやまりながら私を自分の部屋へと入れてくれた。
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