その後の話し合いで、係り分担が決められた。
露店看板係に、露店材料係。
うちの学校は前夜祭で仮装コンテストをするから、仮装係。
あとは、それぞれの部活動で出し物をするところもあるので、そちらに回る人。
あたしは珠樹と一緒に露店看板係になった。
・・・・・ちなみに、柏木くんはサッカー部の出し物のお手伝い。
学祭期間は短縮授業で、放課後は7時まで作業が可能。
学祭の3日前から授業は完全になくなって、学祭の準備に専念できる。
早速今日から作業開始だ。
「そうだ。係のリーダーとか決めなきゃいけないらしいんだけど・・・・・。」
柏木くんのたこ焼きに反対したグループの1人が切り出す。
「宮古さんと珠樹ちゃん、お願いできないかな?」
なぜあたしだけ名字呼びだおい。
看板係りは7人いて、あたしらを抜いた5人のうち3人は、そのグループのメンバーだ。
普段からサボり癖のある子たちというか、めんどくさいことは全部人任せにするタイプの集団。
他にも2人係の人がいるのに、そっちに頼まないのは男子だからだろう。
「・・・・・どうする杏子。」
「いいんじゃない?」
リーダーなんて言っても、大してやることなさそうだし。
断って面倒なことになってもいやだったから、あたしは珠樹と引き受けることにした。