そしてLHR。
この時間に、例の学祭諸々を決めるのだ。
「なんかしたいことありますかー。」
「はいっ!!はいはいはいっ!!」
文化委員の2人が聞き終えるや否や、柏木くんが勢いよく手を上げる。
「あい、柏木。」
「オレ、露店やりたいっ!!」
立ち上がって、みんなに訴えるように体を後ろに向けた柏木くんと、ばっちり目が合った。
あ・・・そういえば・・・。
″露店とかやってみたいかも″
″一緒に店番とかしような″
あたしがあの時言ったこと、覚えててくれたんだ・・・・・。
ちょっとだけ、ジーンと胸が熱くなった。
「露店かー。いいね。」
柏木くんの提案に、文化委員の委員長は賛成した。
「じゃあ他に、やりたいことある人いる?」
委員長が聞いても、他の人から手が上がることはなかった。