「やっぱ混んでるねー。」
「だねぇ。」
11時半に待ち合わせをして、適当にお昼でも食べながら珠樹の話を聞こうと言うことになり、お店を探しているところ。
時間も時間で、フードコートのどのお店も大混雑の上に大行列。
でも並ばないことには仕方ないと、二人で少しオシャレなパンケーキ屋さんに並ぶ。
周りを見渡しても女子しかいないそのお店は、本店が外国にあるとかなんとかで有名らしい。
女子のくせに、流行りとかにあんまり興味のないあたしは、ふーんと適当に流してたけど、来ることになるなんて思ってもなかった。
「パンケーキとかあんま食べたことないや。」
珠樹の言葉にうんうん頷いて、少し遠目に見えるメニューを眺める。
結構な列をなしてたけど、雑談しながらいるとわりと早く感じるもので。
時計で確認してみれば30分ほど経過していたけど。
並んでいるときからメニューは決めてたので、さっさと注文すれば、数分で先に飲み物がやってきた。
「話って?」
付いてきたストローで中身をかき混ぜながら、単刀直入に珠樹へ質問。
「うん・・・。」
ほんとに、珠樹がこんなにしどろもどろなのは珍しい。
よっぽど重要な話なのだろうか。
なんだかこっちまで緊張してきてしまう。