翌日朝9時。
久々に珠樹と遊べると思うと嬉しくて、あまり得意じゃない早起きに成功。
お母さんはとっくに仕事へ行ってて、食卓の上に朝ごはんと、お昼ご飯代を置いて行ってくれた。
機嫌よく朝ごはんを平らげて食器を片づけると、スキップでもしだしそうな勢いで部屋へと戻る。
駅まではチャリで行くつもりだから、10時30分くらいに出たら余裕かな。
チラッと時計を見て確認して、クローゼットを開ける。
あんまり気合入れすぎても仕方ないかな・・・、でも、普段着過ぎても困るかな。
まるで彼氏とデートでもするみたいに悩んで、結局ショーパンに落ち着く。
たぶん珠樹はパンツでくるだろうから。
「財布入れたし、ケータイ持った・・。鍵もある・・・よし。」
ガチャリと家の鍵をかけて、今度はチャリに鍵を差す。
夏にしては蒸してなくて、チャリ日和って感じ。
ゆったりと漕いで、普段なら15分で着くところをぴったり30分かけた。
なんとなく、そうしたい気分だったから。
あたしが着いたときには、すでに珠樹は到着していて、駐輪場にあたしの姿を見つけてくれて、駆け寄ってきてくれた。
うん、かわいい。
外で見る珠樹は、3割増しくらいでかわいい。
・・・誰目線って感じだけど。