眩しい光がなくなると、再び辺りが静けさと涼しさに包まれた。

私はまた階段に腰を下ろす。



「…また、絶対会えるもんね」


花火が終わったあとの夜空を見上げる。


思い出されるのはコウが教えてくれたきれいな花火と、彼の最後の微笑み。

無意識に私にも笑みがこぼれた。



…生きて、幸せになって。
そうしたらコウに会いに行こう。

そして…、またここで
一緒に座って花火をみよう。

コウに教えてもらったこと
絶対に忘れないよ。


私は大きな光に包まれた。
目を閉じると、身体がふっと軽くなり
ゆっくりと消えていったーー…