私たちは明日、あの噂の遊園地に行くことになったの!
友達と遊園地で遊ぶのは初めてだから、なんだかワクワクする。
優ちゃんが来てくれるって言った時、凄く嬉しかった。
「おい、絵里」
「は、はい⁇」
「ボーっとせんとちゃんと集中しろよ!」
あ、そうだ。
今、生徒会室で3年生の学級委員と修学旅行について会議してる。
行き先は、クラス別で
優ちゃんのおかげで、うちのクラスは沖縄に行くことになったの!
優ちゃんって相変わらずジャンケンが強いよね。
「はい、今から班分けをしてください」
白いファイルを渡された。
…え?
班分けまで私たちが決めるの?
「さぁ、やるか」
隣で座っている優ちゃんを見ると、
嬉しそうに机の上に置いてあるファイルを取ろうとしてる。
なんで優ちゃんはこんなに嬉しそうでやる気あるの?
だいたいさ、
こういうの、クラスのみんなで決めちゃえばいいじゃん!
なんで私たちがこんな遅い時間まで
残ってやらなきゃいけないんだよ?!
「早く帰りたいからさっさとやるぞ!」
「はい…」
ー数時間後ー
「あぁー。やっとおわったー!」
時間を確認するともう8時過ぎてる。
「よしっ。帰るか」
「う、うん!」
荷物を持って生徒会室を後にした。
学校を出て、周りを見回す。
外はかなり暗くなってる。
しかも誰もいない…
「ゆ、優ちゃん… 今日はバスで帰らない?」
私、暗いのが一番苦手!
あの時のことを思い出してしまうから。
あの悪夢のような出来事を…
「大丈夫。俺が守ってあげるから」
優ちゃんのその一言だけで安心する。
大丈夫…だよね…?
なにかが起きたら、きっと助けてくれるよね…?
ずっと側にいてくれるよね…?
だって、あの時約束したじゃん…
絶対に私のことを守ってやるって…
あの時、私たちはまだ8歳だったけど、
私は、優ちゃんのことを信じた。
今も信じてる。
だから、大丈夫。
「絵里…?」
気がつくと、見覚えのあるところにいた。
私の部屋か…
って!
なんで優ちゃんが私の部屋にいるわけ?!
「ぶっ!はははは‼」
優ちゃんがいきなり笑い出した。
な、何よ‼
「何なのよ!」
「だ、だだって…はははははは!」
い、いかれた…
「もうっ!さっさと私の部屋から出てって!」
「は〜。ゴメンゴメン。明日迎えに行くから。」
結局なんで笑われたか
教えてもらえなかった…
優ちゃんのバカー!!
あっ!
明日遊園地で着ていく服を準備しなくちゃ!
「これにしよう。」
とりあえずこの服にしよう。
明日ほんとに楽しみだわ!