「ういーっす☆ 2人とも見学終わったの〜?」
「見れば分かるやろ」
その冷たい言葉が自然に出てきた。
「優介怖ーい☆」
「ふざけんな」
「おう。ゴメンね優介〜」
さっきからイライラ感がやばいんだけど…
「ちょっと… 優ちゃん、大丈夫?なんか様子がおかしいんだけど…」
ば、ばれてたのか…
これはさすがにマズイな。
普通に行動しないと。
「何がおかしいんだよ、バーカ」
「なんだよ!せっかく優ちゃんのこと心配してるのにっ!」
絵里は頬を膨らませながら言う。
めっちゃ可愛いんだけど…
さっきのイライラ感が一気になくなった気がする。
「あっ!そうだ!絵里ちゃん、明日なんか用事とかある?」
大宮(望美)が何かを思い出したかのように音を立てて手を合わせる。
明日??
明日って土曜日じゃなかったっけ?
「う〜ん… 特にないけど…?」
絵里は首を少し傾げて言う。
「ちょうどいいわ!私、あの有名な遊園地のチケットを4枚タダでもらっちゃったの!」
遊園地かぁ…
そういえば、俺と絵里はあんまり遊園地には行かないな…
特にあの噂の遊園地。
絵里は知らないけど、俺は行ったことがない。
「ええー!タダでもらっちゃったの?!」
いきなりテンションが上がる絵里。
「うん!私とヒカルだけで行っても2枚余っちゃうから、良かったら絵里ちゃんと優介くんも一緒に来てくれないかな…?」
「すごい楽しそうじゃん!優ちゃん、行こうよー!」
ドキッ
絵里のめがキラキラしてる…
絵里がこんな顔をするとさすがに断れん。
「わかったからそんな顔するのやめろ」
「やった〜!ありがとう、優ちゃん!」
「やったね、絵里ちゃん!楽しみだわ!」
「ワーイ!遊園地だー☆」
みんな、もう少し中学生らしくなれよ!
ったく…
ま、たまにはこういうのもイイかもね。