「初めまして。富山県から転校して来た、大宮望美 (オオミヤノゾミ) です。よろしくお願いします。」




この子、声も可愛い!




クラスの男子、みんな嬉しいそうな顔して大宮さんの話きいてる。




男子の皆さん、




こんな可愛い子が




うちのクラスに来て




良かったですね〜




女子達はというと、




当たり前でしょ?




もちろんイケメン転校生くんに注目してる。




しかも、子犬のように目がキラキラしてる…




「ちょりーっす☆ 富山県から来ました〜☆ 大宮ヒカルで〜す☆ 俺と望美は双子だよー☆ みんなーよろしくぅ〜☆」




なっ‼




第一印象と全然違うんですけど〜‼‼




しかも、思った以上にチャラい!




ほら、みんなもびっくりしてる…




「2人とも、後ろの空いてる席に適当に座っとけ」




適当って…




大宮さんは私の席の後ろで、




大宮くんは、優ちゃんの後ろに座った。




そして、朝礼が終わって




私と優ちゃんが打田先生に呼ばれた。




「お前ら学級委員さんに頼みたいことがあって…」




先生…




今気づいたんだけど、




…タバコ臭いです。




「おい、住原」




「は、はい?!」




「お前さんは、大宮と一緒に校舎を見学しとけ。」




「国沢は、大宮と一緒に行け。」




は…??




大宮ってどっちやねん?!




「あの…」




教室を出ようとする打田先生を呼び止める。




「あん?!」




こっ…怖いっ…




「大宮って、どっちの大宮といけばいいんですか?」




先生の顔が怖いんだけど…




「男のほうに決まってるでしょ!!」




先生はそれだけを言って




教室を出た。




一体何で怒ってるのよ?!




変な先生…




って!




今、男の方って言ったよね⁇




普通、女同士で行くだろーがっ!




あの先生、頭おかしいよ〜




いつ行けばいいのかも言ってないし…




この先生と1年間を過ごすわけ?!




私まで頭おかしくなりそう…