すると2人は、クスクスと笑いだした。
───その時、
「お前ら何朝っぱらから笑ってんの?」
2人の後ろから、怪訝そうに眉をひそめた裕太がやってきた。
噂をすればなんとやら、ってやつだ。
その裕太の顔を見て、恵がにっこりと笑う。
「おはよう裕太。」
「…おはよう。って隼人、何してんの?」
隼人はタイムリーすぎて、笑いを堪えきれずに前屈みになっていた。
「い、や…何でもない。ほら、先行って?」
「……?まぁいいや。行こうぜ。」
「はーい」
自転車を漕ぎ出した裕太を、クスリと笑った恵が追いかけ、その後ろを隼人が追いかけた。