「裕太、真昼ー。結果見れた?」
後ろから、隼人の声がした。
「え、あぁ、見れた。」
裕太がパッと視線を外して答える。
「じゃあ教室行こ。」
隼人の隣には恵も立っていた。
「あ、あぁ、そうだな。行くぞ──」
裕太はいつもの癖で真昼に声をかけると、目が合ったときにそれに気づいた。
「っ……うん、」
真昼は顔を隠すようにうつむき、
2人で人混みを抜けた。
「いやぁ、通ったねぇ。」
隼人がのんびりと呟く。
「そうだな、よかった。」
裕太はニヤッと笑う。
胸のドキドキを隠せるくらいは、裕太だってできた。
「次は中間テスト挟むからな。ちゃんと勉強しろよ、」
「うっわー、テストとかやだわー」
裕太が思いっきり顔をしかめる。