「ここの歌詞がどうもなー…というのか、リズムかな?」



真昼は首をかしげながら腰をおろした。




今日もたっぷりやったから、みんな疲れている。



恵がちらりと時計を見て、いつものように声をかけた。



「もうすぐ時間だから、最後に1曲やろうか。」



「はーい…」



各々が返事をし、息を吐いて立ち上がる。




いつもの恵のカウントから、一気に曲に入った。



この4人の切り替えの早さは、もはや異常である。



真昼の声もしっかりと芯を持ち、透き通った声をマイクから響かせている。



早くも、彼らの音ができつつある。





終わったころには、疲れが吹っ飛んでいたくらいだった。