そのまま裕太が最上階まで行き、屋上のドアを勢いよく開けた。
「う、おっ…」
裕太が何に呆気にとられたのか、ピタリと足を止めた。
「へっ…?」
全速力で駆けてきた真昼は急なブレーキをかけることはできないわけで……
ドンッ────
「うわっ…」
裕太の背中に勢いよく体当たりをし、2人で地面に倒れ込んだ。
「っ…──」
「あ、真昼、大丈夫か?」
裕太がすぐに体を起こすと、真昼もちょうど起き上がったところだった。
真昼は右腕を見ていた。
どうやら受け身をとったとき、右側を下にしたらしい。
「いっ…──」
真昼が顔をしかめた。
それを見て、裕太は反射的に……───