「うん、出るよ。今日曲決めしてたの。」
真昼はたいしてテンションの抑揚をつけずに話している。
まるでさっきまでの興奮とを調節しているかのようだった。
「へー、そーなんだー…」
すると理帆の後ろにいたメンバーが、理帆の名前を呼んだ。
「え、あ、はーい!じゃあね、真昼ちゃん!」
「あ、うん。」
理帆は軽やかに手を振りながら駆けていった。
「そうか、ステージにはダンスも出んのか……」
裕太が今さらのように呟いた。
「……そうだね。特に、一次審査直前に歌とダンスのそれぞれの通過枠が出るから…」
恵がふぅ、と息を吐いた。
「まぁ取り敢えず、目標はステージに立つことだからね。」
隼人が笑った。
それを見て真昼が、ニヤリと口角を持ち上げる。
「そうだよね。だから一次審査くらい、余裕で通らないと!」
自信たっぷりの真昼を見て、笑いが4人を囲んだ。