「準備できた?出るよ?」
恵の言葉に、全員がうなずいた。
スタジオを出て受け付けに行くと、珍しくダンスグループ的な人たちがいた。
その中にはちらほら、学校で見たことのある人が混ざっている。
「あ、」
そのうちの1人が声を発した。
「裕太くんじゃん!それに真昼ちゃんも!」
その子は2人と同じクラスの相澤 理帆(アイザワ リホ)だった。
その10人ほどいるメンバーが、チラチラと4人を見てくる。
「あー、そのメンツはバンド?」
理帆の言葉に、真昼が笑ってうなずく。
「りっちゃんはダンスかな?」
「そうそう!今度大会あってね……あ、真昼ちゃんたちもステージ出る?」
理帆は話ながら2、3歩前に出た。