「あとは、最近のヒット曲のアレンジか…」
恵が考え込む顔つきをした。
「アレンジねぇ……あ、それならそれは生徒前でやったほうがよくない?」
隼人が手を挙げた。
「ああ、なるほど。じゃあそれはとっとくか。」
恵がうなずいた。
「じゃあやっぱ洋楽?」
真昼がビーンと弦を弾いた。
スタジオに響き渡る。
「そうだな。曲は何がいい?」
恵は裕太と真昼を見た。
主にギターが決めるようになったからだった。
2人は顔を見合わせた。
「うちはやっぱグリーン・デイが好きだけど…」
「え、俺も。」
「あ、決まった。」
少しの間を置いて、4人が一斉に笑いだした。