「じゃあ、今日はもう出るか。」
裕太がそう言ったのは、このあとにどこかに寄ろう、という意図だろう。
誰からともなく、それぞれの機材をしまい始めた。
「あ、兄ちゃん。」
スタジオを出てロビーに行くと、他の大学生くらいの人と一緒にいる人がいた。
よく見れば、恵と顔が似ていた。
そう、それが恵の兄、柴崎 遥(ハルカ)である。
恵が大人になったらこんな感じ、という人だった。
「ああ、遥さん。こんにちは。」
遥がこっちに気づいたため、裕太はお辞儀をした。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…