真昼が着ている服は、ラフを極めている。
黒のランニングと、半透明の白いTシャツ。
ズボンは七分丈で黒く、今は脱いでいるパーカーも黒い。
真昼は準備を整えてから、裕太たちを見た。
イスには座らずに、体育座りとかあぐらをかいている。
「グリーン・デイって知ってる?」
期待の目を向けてくる3人に問いかける。
コクコクとうなずいている。
「よかったら、ちょっと参加して。」
真昼はそれだけ言って、前を向いた。
一瞬見えた恵は、曲がわかったような顔をしていた。
裕太はわかっていなさそうだったが。
クスリと笑い、目を閉じる。
目を見開くと同時に、鏡に映る自分が息を吸い、右手を動かしたのが見えた。