ちなみに『くれわ』というのはもちろんcrazy worldの略で、
貼り出された一次審査の結果を見た友達が付けてくれたのだ。
メンバーがメンバーだからか、すでに支持率も高い。
それは、crazy worldにとってもいい傾向だった。
理帆に手を振ったあと、真昼は恵たちのもとへ行った。
裕太は先生に雑用を押し付けられたため、少し遅れてくる。
「相澤さんだっけ?あそこも一次審査通ったんだよね?」
恵が弁当箱を開けながら訊ねた。
その中身はとても綺麗である。
「そうそう。2年はあと1組の男子4人組のとこ。」
真昼も弁当箱を開けた。
中は朝自分で詰めたものだ。
「あぁ、あそこね……噂だと、3つギターのボーカル1人らしいよ。」
「え、そんなことできるの?」
目を丸くした隼人は珍しく購買のパンだった。