「怒られちゃったね」
「仕方ない。花菜が目を覚ましたことが嬉しくて、ナースコールしろって言われていたのを忘れてたんだからな」
「フフフッ…ありがとう」
「さて、明日はきっと検査ばかりするだろうから、もう寝よう」
「うん。……あっ、奏くんはどうするの?」
「……その辺で適当に寝る」
「えぇーっ!そんなの体壊すよ?」
「大丈夫だ」
「……あっ!じゃぁ、このベッドで一緒に寝よう?ベッド広いし、2人で寝ても大丈夫だよ」
「…随分積極的だな。記憶を取り戻す前とじゃ全然違うな」
奏大は花菜を見て微笑んでいた。
そんな奏大の発言に、花菜は恥ずかしくなってしまった。
「…記憶を取り戻す前の方が良かった?」
「……いや…積極的な方が花菜らしいんじゃないか?昔はよく、チューしてって言ってたくらいだからな」
「も~…恥ずかしいから止めて…」
「クククッ…冗談だ。…さぁ、寝ようか」
「…うん」
奏大は花菜のベッドに潜り込むと、花菜の事を抱き締めた。