「今までお前に辛い思いをさせて悪かったな…。全部穂波から聞いた」
「えっ?穂波ちゃん??」
「…あぁ。穂波は俺の妹なんだ」
「えぇーーっ!…そういえば、穂波ちゃんの苗字…西條だった」
「……今、気付くか?」
「だって、奏くんに妹がいるなんて知らなかったんだもん」
「あぁ…あまり家族の事は話さなかったからな」
「ねぇ、奏くん。これからはさ…ちゃんと包み隠さず、何でも話そう?」
「…そうだな」
それから2人は色々なことを話した。
まるで今までの10年間を埋めるかのように…。
そしてこの後、回診に来た看護師が花菜が目を覚ましているのに驚き、少し騒ぎになってしまったのであった。