話が終わっても、僕はずっとバレンタインデーについて考え込んでいた。

気がつけば一日中…考えていた。


確かに…僕には好きな人がいる。

いるけど…渡しても迷惑になるだけじゃないのかな…。

湊だっているから…余計に……。



 「………か……るか…」



この際だ…手紙で告白してしまおうか…。

あ、そういえば湊も今年のバレンタインデーで告白するとか…。

やばくね…?僕、親友の好きな人にするんだぞ…?



 「ねぇ…って……」



でも、試してみるか…!

『嘘ですよ~』って最後にk…いや、それはよそう。

う~ん…どうしよう……



 「遥ぁあ!!!!!!!!!!」



突然耳元で名前を呼ばれた為、

イスからズルッと滑り落ちてしまった。

その勢いで後頭部を机の脚に打ち付ける。



 「うわっ!!大丈夫!?」



『いてて…』と言いながら、顔を上げてみると



 「えっ!?赤崎!?何でいんの!?」



 「さっきからずっといましたよー」



頬を膨らませながらも、手を差し出して

立ち上がらせてくれた。